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インターンまとめ


 3ヶ月間(7月21日〜10月14日)企業研修という形でお世話になりました石川です。

 ビアガーデンから始まり、地区の盆踊り、サンライズうづかさんでの農作業、ハデ干し作業、アトラクションのようなチャーター船、そして最後は脱穀作業で企業研修をしめくくると言うように、本当にこの3ヶ月で経験したものなのかと疑いたくなるくらいに濃い3ヶ月でした。

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 そんな濃い3ヶ月を過ごしてみて、いろいろ感じることはあったのですが、断腸の思いで3点に絞って書きたいと思います。

 

 1点目は、想いを聴くこと、そして伝えることの大切さを学びました。

 今回の企業研修では、「半農半巡の環」という形で働かせていただきました。読んで字のごとく、半分は農業(農事組合法人サンライズうづかさん)を行い、半分は巡の環さんで主に物販業務を担当する、ということをしました。

 農業の面では、主に想いを聴くことをしました。といっても、始めのうちはそうそう想いを語ってくれるわけではなく、まずはしっかりと働いて認めてもらうところからのスタートでした。すると次第にご自身のことを話してくれるようになりました。当法人に所属している方のほとんどは定年を迎えた方々です。定年後は退職金で悠々自適な生活を行うという選択肢もあったはずですが、代表の向山さんは退職金を叩いて稲作機械を購入するという選択をしました。他の方々も家でゆっくり過ごすということはせずに、農作業に励んでおられました。この原動力は何なのか、という疑問がふと生まれます。日頃の会話を聞いていても「暑いわい」や「しんどい」などネガティブな言葉が飛び出します。が、だからといって農業を辞めることはしないし、手を抜くこともありません。なぜなのか。ある方は「もし自分たちが田んぼを維持しなければ集落が無くなってしまう」と言い、またある方は「今まで自分がやってこれたということに、感謝の気持ちを表したい」と言います。ベタかもしれませんが、農業を行う根底にはこういった想いがあり、だからこそ続けていけるのだと思いました。

 物販の面では、主に想いを伝えることをしました。行ったことは、年間契約の方に手書きでお手紙を入れるということと、メルマガにて商品紹介をするということをしました。実際にこの仕事をしてみて思ったことは、今まで自分が買い物をするときに、数値(値段、栄養価、性能などなど)だけを見てあまりこの想いの部分を見ていなかったな、ということです。数値だけで勝負してしまうと、他の商品の方が数値面で優れていればお客さんはそちらに流れてしまう。一方で、想いを伝えてその想いに共感してもらうことが出来れば、多少数値面で他の商品より劣っていてもお客さんは流れないのではないか、という考えに至りました。海士町には海士ファンがいます。海士ファンが生まれるのも、海士町の方々が想いを語られるという部分が大いに関係しているのではないかと思います。

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 2点目は、想いは伝播していくことを学びました。

 この3ヶ月で、研修事業に同行させていただく機会が数回ありました。もともと研修事業はどのようなことをやっているのか気になっていたので、とても貴重な経験をさせていただきました。研修の内容を文字に起こすと、自分自身について考える時間を設け、自ら行動を起こしている海士町の方々にお話を聞き、そこから自分は何を想い、今後どうしていくのかを考える、というものになるかと思います。文字にしてしまうと、なんだそんなことか、どこでも出来そうだなと思ってしまいますが、この研修のキーは自ら行動を起こしている海士町の方々の想いの強さと質にある、と思いました。そして想いの強さと質はその人に依存しているため、どこでもできるわけでは決してないのです。ここでいう想いの質とは、自分自身と仕事・社会がしっかりと結びついた想いとなっているということです。だからこそ、その想いを力強く語れるという面もあるのかもしれません。そして、こういった想いは研修の参加者の方々に伝播していく、というのを目の当たりにしました。

 

 3点目は、私が考えている「つながり」とは「社会との接点」ではないか、という気づきが得られました。

 私は、地元で新規就農をする予定です。その際に「つながり」をキーワードとした農業を行なっていきたいと考えています。企業研修前は、この「つながり」というものは何となく頭の中でイメージはあるのだけれども、なかなか具体的な文字に落とせずにいました。では、どこからこの気づきが得られたのか。それは、海士町での生活から得られました。海士町のキャッチフレーズである”ないものはない”のとおり、コンビニなどの便利なものはなく、生活していくには個人商店で買い物をしたり、地域の方に助けてもらったりする必要があります。そのため、その地区との接点を持たざるおえない状況にさらされます。ここで、ここ1年半の寮生活に目を向けてみたときに、特に地区との接点を持たなくても暮らしていけていたな、と気づきました。サービスがたくさん存在しているので、表面上は地区の方に助けてもらわなくてもやっていけていたのです。すると、特に意識しない限り地区すなわち社会との接点を持つ機会がなくなります。このように、両極端な生活を体験できたからこそ、このことに気がつくことができました。

 

 最後に、この3ヶ月で巡の環の皆さんを始め、サンライズうづかの皆さん、海士町の皆さんには大変お世話になるとともに、おかげさまで貴重な経験を積むことができました。この場をお借りして、お礼申し上げます。ありがとうございました! 

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2016年10月28日 18:27