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【報告】第二回おきひゃくプロジェクトを開催しました。


第二回 おきひゃくプロジェクト~聞き書きフィールドワーク~ in 海士町 

おきひゃくプロジェクトとは、名古屋市立大の学生さんが中心となって「隠岐群海士町に住む100人に、個人史を聞き書きする」プロジェクトです。毎年5人にインタビューをし、20年続ける事により、20冊の本が出来上がります。

8月5日から9日まで、名古屋市立大社会人文学部助教授、赤嶺淳先生の引率で、約30人の学生さんが聞き書きをするために、来島しました。去年から引き続き参加してくださった生徒さんや、聞き書き自体が初めてという生徒さん、中国からの留学生もいらっしゃいました。

就職活動の合間をぬって、来てくださった方もいました。

昨年の話者さんは「本物志向で真摯に自分の道を突き進んでいる若手の方々」でしたが、

第二回目となる今年は「産業や暮らしで今の海士町を創り上げてきた、キーパーソンの方々」にお願いしました。

ここからは、各日程に行われた事をご紹介します。

8月5日(月)1日目:

今年も、海士町の玄関口、菱浦港に現地集合しました。

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全員集合後、オリエンテーションをするため、海士町の開発センターへ移動しました。

今回は事前に「夏休みの宿題」を出していました。

宿題の内容は、参加者が互いに聞き書きをしてくる事。

そして、聞き書きをした内容で、他己紹介をしてもらう事です。海士町に来る前に参加者同士の仲を深めてもらうためと、聞き書きをされる側の気持ちを体感してもらう事が目的でした。

聞き書きをされる側になるのは初めてという学生さんばかり。

自己紹介では聞けないような、個性的な一面も飛び出し、大いに盛り上がりました。

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オリエンテーション後は5日間お世話になる但馬屋へ移動し、

食材のほとんどを自給自足でまかなっている美味しい夕食に舌鼓を打ちました。

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8月6日(火)2日目:

2日目は、「翌日の聞き書きを深める準備をする」日でした。

人数が多いため、2チームに分かれて、島内ドライブと、地域歩きを交代で行い、

体を動かし五感で海士町を体感していただく時間を持ちました。

地域歩きは、宇受賀という地区を、地域の方と一緒に散策しました。

瓦屋根のデザインや、子供の頃の遊びについて楽しくお話をしながら歩き、楽しい時間が経つのがあっという間でした。

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午後からは「聞き書きを深める」準備のため、「聴く力のワークショップ」を行いました。

このワークショップは、普段何気なく行っている「聴く」事の難しさを知ってもらうためのものです。

相手の話を聞いているつもりでも、知らず知らずのうちに、自分の知っている事柄に変換して聞いていた、という感想や、みんなの空気がほぐれてお互いがぐっと近く感じた、という声も聞かれました。

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休憩時間をはさんだ後、海士町の取り組みや、巡の環について知ってもらう為に

巡の環の代表阿部がスライドを使って紹介をしました。

今回の合宿には、元赤嶺ゼミのゼミ生で、現在は韓国で聞き書きを仕事として活動されている方が引率側として参加してくださいました。

プロの聞き書きライターが、どんな所を大事にしているのか教えて貰うため、急遽講義を開いていただき、学生さん達は先輩の講義に真剣に耳を傾けて聞いていました。

その後は、ワールドカフェという手法を用いて、「そもそも良い聞き書きとは何か?」を学生さん、引率の先生方全員で考えました。

良い意味での緊張感の高まりがあり、翌日の聞き書き本番に向けて準備が出来ました。

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8月7日(水)3日目:

いよいよ話者さんに聞き書きをする日です。

今回お話をお伺いしたのは、山内町長、役場の総務課長、建設会社の社長、ふるさと海士の社長補佐、岩ガキ生産所の代表、さざえカレーやこじょうゆ味噌の商品化にも大きく携わった島のお母さん、60年近く自転車で魚の行商をされている方など、そうそうたるメンバーです。緊張した面持ちで、それぞれの話者さんの場所へ向かった学生さん達でしたが、聞き書き終了後は目をキラキラさせて、いい話が聴けた!と嬉しそうに戻ってきました。

昼食を食べ一息ついた後、学生さん達はテープおこしの集中作業に入っていきました。

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8月8日(木)4日目:

4日目は、発表会の日です。聞き書きをして感じた事、気がついた事を話者さんを招いて発表します。

午前中は、発表会の準備をしました。班ごとに、集まってどうやって発表をまとめるのか熱く語り合っていました。

発表会には、今年聞き書きをさせていただいた話者さんだけではなく、昨年の話者さんや、教育委員会の教育長、宿泊先の民宿の方々も来てくださいました。

発表会は、今後の実習を新しい世代に託していく為、あえて初参加の生徒さんが主導となって行いました。

発表会の後は島民ホールを貸し切っての直会を行いました。

歌あり、ダンスありの最後は、教育長指導の元、学生さん、話者さん、スタッフみんなでキンニャモニャ踊りを踊りました。

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8月9日(金)5日目のスケジュール:

最終日を迎えました。5日間の実習を振り返る日です。

聞き書き、発表会と終わり、ほっとしたにこやかな表情の生徒さんが多くいました。

5日間の合宿を通じて30人がひとつのチームとして結束し、仲間意識が芽生えているのがひしひしと伝わってきました。

但馬屋を出発し、開発センターに向かいました。

この5日間で感じた事を、まずは自分一人で振り返って貰うため、30分の静かな一人の時間を設けました。和室で横になって目を閉じる人、外に出て田んぼのあぜ道を歩く人、思い思いの時間を過ごしました。

その後、この合宿で得た事を一人ずつ発表しました。

中には感極まって涙する生徒さん、また来年絶対来る!と言ってくれた方もいて、

濃密な振り返りの時間となりました。

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海士町での合宿は終わりましたが、本の出版に向けてはここがスタート地点です。

普段海士町にいてもなかなかじっくりお話を伺う機会のない豪華な顔ぶれのお話がどんな本にまとめられるのか、

本の完成が今から待ち遠しいです。

 

生徒さんから、実習の感想が届いています。こちらからご覧ください。↓

おきひゃくプロジェクト 回想・海士町体験記.pdf