山内道雄(やまうち・みちお)1938年海士町生まれ。NTT通信機器営業支店長などを経て、1995年海士町議に当選。二期目に議長就任。2002年町長に初当選し、現在三期目を迎える。大胆な行財政改革と地域資源を活用した戦略で、島興しに奮戦中。島根県離島振興協議会会長、全国離島振興協議会副会長を歴任。現在は第三セクター(株)ふるさと海士社長を兼任。
海士の地域再生への挑戦は、財政破綻しそうな経済状態からスタートしました。町長である山内道雄さんが中心になって職員たちが自主的に給与カットを行い、その余剰で産業を起こそうとしたのです。そして、岩牡蠣の養殖などがうまくいったことが話題になって、日本中から人がやってきた。よそ者を受け入れる気質も功を奏し、約2300人の島民の中で移住者が1割を超える島になり、海士は「よそ者、若者、ばか者」によって地域に新たな力を生み出すことに成功したのです。町長は今の海士に何を思うのか、率直な気持ちを聞きました。(聞き手:阿部)